遺言書はいつ作成すればいい?
Q.質問 遺言書を作成しておこうと思うのですが、あんまり早く作成すると気が変わりそうで・・・。いつ作成すればいいでしょうか? |
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A.行政書士・社会保険労務士岩本の回答 遺言書を作成するタイミングはそれぞれあろうかと思いますが、後から変更できますので、思い立ったときに作成してみてはいかがでしょうか? |
正直、普段の生活になじみのない遺言書ですが、遺言書を作成するタイミングは、一体いつがいいのでしょうか?
一般的には、病気になったときや身内でお金のことでもめたとき、身近で相続手続きに苦労したという話を聞いたときなどが遺言書を作成する一つのきっかけになると思います。
遺言書を作るということは、自分の意思で財産をどのように相続させるかを決める能力(遺言能力といいます)が必要になります。
病気になって入院しても遺言書は作成できますが、判断能力があるうちに作成しないと、せっかく作った遺言書が無効だということにもなりかねません。
また、兄弟または身内でトラブルになった場合も、他人事と思っていたことが現実に自分の身近で起こり、やはり自分の相続のときはもめないように遺言書を作成しておきたいと思うのではないかと思います。
遺言書がなければ、相続人の分割割合は原則法律で定められた割合になります。
(もちろん全員の合意があれば、どのように分割しても構いません)
生前、金銭供与を多く受けている方がいる場合、他の相続人から平等に分割するのは不公平だということでもめることがあるかもしれません。
思い立ったが吉日ではありませんが、遺言書を作ろう!と思ったときに作っておくのが最も適切なタイミングなのではないかと思います。
いざ、遺言書を作成するとなると、遺言書の内容はもちろん、どの方式で作成するかなど考えなければならないことがたくさんあります。
細かいことは専門家に相談して頂くとして、まずはどのような内容の遺言書を作成したいのかを思い描き、それを実現するにはどういうことに気をつけなければならないのかを考え、遺言書を作成して頂きたいと思います。
遺言の内容を思い描いたところで、一度弊所にご相談ください。
遺言書を変更するタイミングは?
遺言書を作成するには何かしらきっかけがあるはずです。
実際に遺言書作成のお手伝いをさせて頂く時は、遺言書を作成しようと思ったきっかけをお聞きし、どういう目的で遺言書を作成するのか、どのような内容にすればトラブルを防ぐことが出来るのかをアドバイスさせて頂いています。
もし、作成した時点と状況が変われば、その遺言書の内容も変更した方がいいかもしれません。
年に一回、遺言書を見直すという方もいるようですが、状況が大幅に変わらないのであればそこまで頻繁に見直す必要もないかなと思います。
ただ、遺言書の内容に大きな影響を及ぼすほどのことがあった場合、やはりその状況の変化に即した内容に書き換える(厳密には新しい遺言書を作成する)方がいいでしょう。
せっかく残す遺言書ですから、その目的を達せられるよう、遺言を実行するときのことを考えて、随時内容を見直すことも検討してみてください。
私も作ってみました!?
いざ遺言書を作成しようと思っても、なかなか実行に移す方は少ないかもしれません。
遺言書の重要性を訴え、サービスを提供させて頂いている者として、実際に遺言書を作るということがどういうことなのかを体験すべく、私も40歳の誕生日を迎えたのを機に遺言書を作成してみました。
公正証書ではありませんが、内容をじっくり検討し、実際の相続を想定して自筆にて作成しました。
まず取りかかったのは、記載すべき財産の整理。
中身はたくさんありませんが、銀行の口座等があちこちにあったのでそれらを整理して、今後主に使用する予定の口座のみを記載。
あまり使っていない口座を整理するいいきっかけになりました。
今後、記載した内容が変わる可能性はありますが、たとえ変わったとしても支障のないような内容にしていますので、頻繁に書き直す必要はなさそうです。
最初からきちんとしたものを作成しようと思ったらなかなか行動に移しにくいと思いますので、まずはメモ書きのようなものからでもいいので書いてみるというのも一つの方法かもしれませんね。
遺言書を作成したいという方は、ぜひ一度、自筆の遺言書を作成してみてください。
正式な遺言書を作る場合には、弊所に一度ご相談頂ければと思います。
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