遺産分割協議書とは?
Q.質問 遺産分割協議書とは必ず作らなければならないのでしょうか?特にもめていないので作らないでおこうと思っているのですが・・・。 |
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A.行政書士・社会保険労務士岩本の回答 遺産分割協議書の作成は義務ではありませんが、後々のトラブル防止のため、また、不動産を相続する場合はきちんと遺産分割協議書を作成しておきましょう。 |
相続手続きを行うにあたり、本当に遺産分割協議書を作成する必要はあるのでしょうか?
結論から言えば、遺産分割協議書を作成しなくても相続手続きができる場合もあります。
ですが、一般的な相続手続きの場合、不動産があり預貯金があり、相続人も複数いる場合が多いので、そのようなときは遺産分割協議書を作成しなければなりません。
というのも、話し合いが合意したという証拠として、相続人全員が遺産分割協議書を持つことによってトラブル防止になりますし、不動産の名義変更の際に、添付書類として提出を求められるからです。
(法定相続分で不動産を相続する場合、遺産分割協議書の添付は不要です)
相続人全員の合意の証拠としての役割を果たす遺産分割協議書ですので、後でトラブルにならないためにもきちんと話し合いの内容を盛り込み、遺産分割協議書を作成しておくことをお勧めします。
遺産分割協議書は相続人の合意を証する書類
遺産分割協議書は、相続人全てがその分割に納得したということを証する書類ですので、相続人のうち1人でもその話し合いに参加していなかったり納得していない場合は、その遺産分割協議書は無効となります。
ですので、必ず相続人がその内容に合意しているという前提で遺産分割協議書を作成しなければなりません。
ただ、一堂に会して遺産分割協議をしなければならないというわけではなく、電話等のやりとりで話し合いがまとまれば、その内容に沿って遺産分割協議書を作成しても問題ありません。
実際に相続手続きで使用する場合、遺産分割協議書には本人がその内容に合意していることが証明できるよう、相続人本人が自署、実印を押印し、各関係機関に提出します。
そして、作成した遺産分割協議書は相続人の人数分用意しておき、相続手続き完了後、各相続人がその協議書を保管しておけばトラブルが起こる可能性もなくなるかと思います。
お金が絡んでくるため、言った言わないという水掛け論になってしまったり、納得していない、聞いていないというトラブルを防止するため、きちんと遺産分割協議書を作成しておくことをお勧めします。
遺産分割協議書の作成は意外に難しい!?
相続手続きを行う際には、たいてい遺産分割協議書を作成します。
財産が預貯金のみという場合で、相続人が同じ割合で平等に相続する場合、遺産分割協議書を作成しなくても相続手続きが行えるのですが、だからといって作らなくても良いということではありません。
通常の相続のケースでは遺言書がない場合がほとんどですので、相続人全員の話し合いで遺産の分割方法及び遺産の分割割合を決定することになります。
何も問題もなく話し合いがまとまった場合ても、なかなか折り合いがつかなくてようやくまとまった場合でも、後々もめないように遺産分割協議書を作成しておいた方が良いのではないかと思います。
ただ、いざ遺産分割協議書を作成するとなるとなかなか難しいと感じるのではないでしょうか?
というのも、ご自身の相続の事案にぴったりの雛形、記載例がなかなか見つからないからです。
自分で作成しようと思ってもなかなか進まなかったり、作成したとしても不安が残ったり、相続人全員に署名捺印をもらった後に間違いがあって慌てたり・・・。
遺産分割協議書は、ただ作成すればいいというものではなく、不動産の名義変更であれば物件がきちんと特定できるよう、また、預貯金等であれば該当する口座が特定できるようにきちんと作成しなければなりません。
せっかく作成しても、かえってもめるもとになったということのないように、確実に作成しなければなりません。
遺産分割協議書の作り方がわからない、不安があるという方は一度私どもにご相談ください。
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